漆器・輪島塗:三方金箔筋目銘々皿・奥田志郎
「どんなお菓子も引き立ててくれるよいもの・・・」
この銘々皿は兄 野田行作が東京芸大を出て間もなくの頃のデザインで、私も使っていて、どんなお菓子も引き立ててくれるよいものでしたので、形と下塗りを守田漆器さんにお願いし、仕上塗を奥田志郎さんにお願いして作りました。
「雪間の草の春を見せばや」、雪の下で萌え出ずる準備をしている草を表した「下萌」という美しい命名の、大阪菊寿堂さんのお菓子を盛ってみました。
銘々皿は少し大きめの方がお菓子が豊かに見えます。拭漆竹フォークも少し長いものを使いました。
兎年にちなんで阪東晃司さんの兎紋湯呑と、急須は有松進さんの織部を合わせてみました。
工芸店ようび 店主 真木
「花をのみ待つらん人に山里の雪間の草の春を見せばや」
新古今和歌集の撰者の一人、藤原家隆の和歌です。
まだまだ寒い日が続きます。
今日の東京の最高気温は4℃ほどにしかならないそう。
名ばかりの春。
でも、ふと訪れた里山に小さな春を見つけると心が温まります。
蕗の薹ならなおさらです。