州浜形向付
「鰹のタタキを盛りつけてみました。」
洲浜形の向付、唐津の中村恵子さんの作品です。
お向付という名は、懐石の一汁三菜をたてまえとする茶事の道具の内、膾を盛って四つ椀の向こう側に置くものです。
茶事の場合、最初から最後までお膳の上にあるものなので、さまざま面白い形が工夫されて来ました。葉形、花形、色紙形、入れ違い形、動物形、楽器形など、材料も陶磁器ばかりでなく竹や塗、金属のものまでさまざまです。
洲浜形は風景からの形です。鰹のタタキを盛りつけてみました。海苔少々をつけ合わせ、生姜、酢じょうゆでさっぱりと。お膳は奥田志郎さんの朱利休形膳です。
工芸店ようび 店主 真木
「州浜形」。
こんなユニークな形が器になる・・・、和食器の愉しみです。
浜辺の風景をデフォルメしたものですが、江戸時代には婚礼などのときに飾る縁起物でした。
開運招福・長寿延命をあらわす文様だそうです。
盛り付けも左右対称では面白くありません。
海苔と生姜の配置もちょっと工夫をしてみました。