染付枯木に鳥図皿・正木春蔵

「正木さんの感覚と技倆のたしかさを実感しました。」

何時どこで見たのか忘れてしまったのですが、この本歌を見た時、何て魅力的な図柄だろうと思いました。先日ある雑誌でこのお皿が載っていて、すぐに正木さんにお願いしてみました。何ともユーモラスな枝の形、しみの様にある文様が梅の木であることを示しています。泊まっているのは大きな鳥、嘴の形からすると猛禽類ではない様ですが、何かを狙っている様な鋭い目をしています。

桐の木の花が咲く頃、葉と花の様子が「桐の紋」はここから出来たと思わせる瞬間があります。その紋を配して梅の花はもう咲き終わったことを示し、夏にかかる頃の生物、皆、元気な様子なのかと思いつつ、正木さんの感覚と技倆のたしかさを実感しました。生地は少しよごし手になっていますのもさすが、と思った次第です。

工芸店ようび 店主 真木

正木春蔵さんの古九谷の写しが再入荷しています。

鳥がとまっているのは桐の木。
中国では、鳳凰がとまる木と言われているのだそうですが、日本では、日本国政府の紋章が桐だったりします。
花はちょうど今頃。
薄紫色の花を房のようにたくさん咲かせていました^^

高級な桐のタンスは虫を寄せつけないことで知られていますが、日本の古い風習では、女の子が生まれたら桐の苗木が植えられたそうです。
ちょうど女の子が成人してお嫁に行くころ、立派に育った桐で嫁入りダンスを作るからだそう。

桐の逸話は他にもあります。
一枚のお皿から、いろいろに思いを馳せて・・・^^

太閤桐

太閤桐

五七の桐

五七の桐

正木春蔵

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ようびの器 ものみな美しき日々のために



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全壊しておりました輪島・奥田志郎さんの家と工房の中から、専門家にお願いして何とか一部引っ張り出すことが出来ました。

めずらしいものも出てきましたりで宝さがしの様です、と奥田さん。しばらくは拭漆のものは出来る体制でございますが、この様な真塗のものは出来ませんので、改めて「よい塗物だなあ」と感心しています。

まだまだ商品を作っていただくことの出来ない状況でございますので、これらを出させていただくことで少しは前に進めると思っております。

よろしくお願い申し上げます。

2024年6月23日

工芸店ようび 店主 真木