漆器・輪島塗:4.3寸黒椀・奥田志郎
「もともとこの椀は汁椀としてではなく、飯椀として奥田志郎氏の兄達朗氏が作っていたもので、しばらくぶりの登場でございます。」
奥田志郎氏から興奮して電話があり、漆の神様が降りてきたような塗になったと申します。六月の初めのことでした。
漆は湿度と温度の関係で、この様に奇跡のような瞬間が起こることがあります。と言って湿度〇%、気温〇度に設定したからといってこの様なことが起こるとは限らないのです。漆というものはまだまだ解らないことの多いもので、苦労はあるもののそれ故に大変に面白いと作り手は申します。
約一ヶ月余り風呂で乾かし、さっそく出させていただくことにいたしました。もともとこの椀は汁椀としてではなく、飯椀として奥田志郎氏の兄達朗氏が作っていたもので、しばらくぶりの登場でございます。
4.2寸よりも少し高めでたっぷりとした気分のよい寸法の椀になっております。飯椀として汁椀として、またさまざまなものを受け止める椀として、永く御手許にあれかしと。
工芸店ようび 店主 真木
久しぶりの「4.3寸椀」。
今回は、朱と黒が同時にやって来てくれています。
採れたての茗荷をいただいたので、さっそく、黒のお椀に茗荷ご飯を作ってみました。
炊きたてのご飯に、汁気をきった茗荷の甘酢漬けを混ぜただけ・・・。
奥田志郎さんの「4.3寸椀」なら、さらにふっくらごはんに。
実りの秋が楽しみです!