「兎が手前に、向側にお月様が見えてたのしいものと思います。」
この月兎の深向付は、二十年前位に阪東晃司さんに作っていただき、向付としてだけではなく、口当たりがよろしいせいか湯呑にもお使いいただいて仲々御好評だったものです。今年、久しぶりに作っていただきました。兎が手前に、向側にお月様が見えてたのしいものと思います。中には蛸と胡瓜の酢の物、上に針生姜を乗せています。深い向付はお使いにくいとのご意見もありますが、食卓の上で高低がつき、細かく切ったもの等バラけないで盛れ、使い慣れていただくと有用なものです。
織部釉の菊形小皿(長森慶作)には焼ささみのちぎりの胡麻味噌あえに、枝豆を散らしています。朝鮮唐津(斑唐津)の鉢(吉井史郎作)にはひろうず、おくら、新小芋の煮物。
芒蒔絵の椀は糸目の上に画いてありますので、秋の野原のように曲線が微妙になり幻想的に見えます。内側はお月様と秋の蝶(蝶は春と秋に生まれます)の蒔絵です。お椀の中身は胡麻豆腐と三度豆細切り・のり・ゆず等いかがでしょうか。
工芸店ようび 店主 真木
中秋の企画「月夜の膳」です。
秋雨前線が停滞していますが、
中秋の名月が拝める9月24日はきっと晴れ!
ご馳走を用意して、
窓全開で月夜を愉しみましょう!(o^^o)