白さへのあこがれ・・・粉引
粉引の器について
李朝の頃、韓国で出来た焼物は、大まかに御説明いたしますと官窯のものには主成分がカオリン質の磁器―白磁があります。
この白さにあこがれ、土の素地の上にカオリン質の白土を薄くぬって素焼し、その上に釉をかけて焼いたものを粉引または白化粧または粉青沙器と呼びます。
李朝初期、17世紀初頭に高麗青磁からはじまり、18世紀初頭から官窯、白磁、すぐ後に粉引と呼ばれる民窯のもの、それぞれに発展を遂げ、半島の左全羅道南部の宝城附近の粉引は一番の評価を受け、今も大変人気の高いものです。
続く・・・
工芸店ようび 店主 真木
5月最後は、白化粧のうつわ、粉引をご案内していきたいと思います。
柔らかで優しい印象の粉引。
いざ使い始めると、シミが付いたり、縁が欠けたり・・・。
にもかかわらず、
古くは茶人に、現在もうつわ好きに愛される粉引。
きっと、何か一点は皆様の食器棚にあるのではないでしょうか。
作家さんによっても、さまざまな表情を魅せる粉引です。
今回は、工芸店ようびでは新しい作家、荒賀文成さんのうつわをご案内しながら、
粉引について、紐解いてみたいと思います。